セラボクタニで九谷焼を体験!魅力や見どころをご紹介
石川県・加賀地方を代表する伝統工芸、九谷焼。その美しい色使いや豊かなデザインで古くから愛されてきた九谷焼は、小松市ともゆかりが深いことをご存知でしょうか。小松市にあるCERABO KUTANI(セラボクタニ)は、九谷焼を五感で体験できる施設として注目を集めています。本記事では、セラボクタニの魅力や見どころをご紹介します。
地元ライター:小山 凜
セラボクタニとは
CERABO KUTANI(セラボクタニ)は、2019年にオープンした九谷焼の体験施設です。九谷焼の要となる磁器土の製土工場とギャラリー、そして体験工房をそなえており、九谷焼の美と技が存分に味わえる施設となっています。
こちらでは、九谷焼に欠かせない花坂陶石を磁器土にする過程が見学できるほか、落ち着いた空間でゆったりとショッピングすることも可能です。
セラボクタニの魅力をまるっとご紹介
「九谷焼の美と技を体感する場」として誕生したセラボクタニには、見どころが多数あります。すでに九谷焼に魅了されている方はもちろん、これまで九谷焼に触れたことがない方も、セラボクタニを訪れることで新しい発見が生まれるはず。ここでは、セラボクタニの見どころや魅力をご紹介します。
隈研吾氏が手がけた建築
セラボクタニを訪れたら、まず目に入るのがユニークな建築です。こちらは、著名な建築家・隈研吾氏が手がけたもの。
土壁にはカーボンファイバーやカボコーマが、そして屋根には小松マテーレが開発したグリーンビズ(R)と呼ばれる基盤材が使われています。シルエットの美しさと開放感あふれる内装、そして屋上緑化のデザインは必見です。
磁器土を製造する工程が見学できる
セラボクタニには、磁器土を製造する製土工場が併設されています。工場内でひときわ目を惹くのが、スタンパーと呼ばれる機械。このスタンパーによって花坂陶石が粉砕され、磁器土となるのです。
この工程が間近で見学できるのは、全国でここだけ。工場は主に平日に稼働していますが、見学できるかどうかは運次第。工場の見学をしたい方は、平日に訪れることをおすすめします。
工場の正面には、採石から成形、絵付けまで九谷焼ができるまでのプロセスも展示されています。ひな型とともに丁寧な説明も記載されていて工程がイメージしやすく、またその奥深さや職人の手わざの偉大さに、改めて気付かされます。
ギャラリーには個性豊かな作品が勢ぞろい
ギャラリーには、九谷焼作家の方が手がける九谷焼が豊富にラインナップ。デイリーに使いやすい食器からフラワーベース、オブジェまでさまざまな作品がそろっていて、目移りすること間違いなしです。
なかには動物やスケートボードがモチーフになった、ユニークな作品もあり見応えも抜群。普段目にすることのできない、個性的な作品や素地の九谷焼に触れられるのは、セラボクタニならではです。
セラボクタニを訪れたらチェックしたいのが、ここでしか見ることのできないオリジナル作品の数々。特に「福LUCKY」と「ETHNI9(エスニック)」はユニークなアイデアから誕生した、まったく新しい九谷焼です。
福LUCKYの魅力は、イラストレーター・饅頭VERY MUCHさんがデザインした愛くるしいキャラクター。ひょうたんをモチーフにしたデザインは、思わず手にとりたくなるはず。
ETHNI9は小松市に根付く中華料理の文化を落とし込んだシリーズです。ラーメン用の器や餃子用や炒飯用のお皿、タレ用の小皿など魅力的なアイテムがそろっています。美しいシルエットもさることながら、手になじむデザインを採用していたりスプーンで掬いやすかったりといった工夫も魅力のひとつです。
九谷焼の作陶体験に挑戦
セラボクタニの体験工房では、器づくり体験と絵付け体験を行っています。ろくろ体験コースや手びねり体験コース、絵付け体験コースなどコースの種類も充実していて、思い思いの作品に仕上げられます。
特に人気なのが、ろくろ体験。陶芸といえばろくろをイメージする方も多いのではないでしょうか。実際に土に触れ、ろくろを回すことで土の質感やその奥深さをダイナミックに感じることができます。また、絵付け体験は小さな子どもも参加可能。気軽に伝統工芸に触れられることはもちろん、家族の思い出づくりにもぴったりです。
九谷焼の魅力を伝えるイベントも開催
セラボクタニでは九谷焼の魅力を伝える機会として、さまざまなイベントも開催しています。2024年12月には、九谷焼を自由な発想で楽しむイベント「KUTANI BASE(クタニベース)」が開催予定なので、ぜひ足を運んでみてください。
さらに、小松市在住の方に限り「九谷焼利用促進支援事業」を利用して九谷焼の購入が可能。この制度を利用することで、購入金額(税抜1万円以上)の1/2が補助されます。九谷焼の購入を検討している方は、この機会にぜひ九谷焼を食卓に迎え入れてみてください。
※同一世帯につき年度内1回限り利用可能
※予算額に達し次第終了
※イベント時以外も対象
小松市と九谷焼の結びつき
九谷焼は小松市をはじめ、加賀市や能美市など石川県の南部で作られる陶磁器です。遡ること約360年前、現在の加賀市山中温泉九谷村にあたる窯元で色絵磁器が焼かれたことからその歴史がスタートしました。
九谷焼といえば豪華絢爛な絵柄や装飾を思い浮かべる方も多いですが、その土台となるのが磁器土。そして磁器土がとれる場所、それが小松市の花坂町なのです。約200年前から現在に至るまで良質な陶石がとれる小松市は、九谷焼を語るうえで外せない存在といえるでしょう。
基本情報
住所:石川県小松市若杉町ア91
電話番号:0761-48-4235
営業時間:10:00〜17:00(最終入館は16:30まで)
入場料:一般 300円、学生(高校生以下)150円
駐車場:普通車 30台、大型バス 4台
休館日:[4月-11月] 水曜日 [12月-3月] 火曜日・水曜日・年末年始
※祝日の場合は開館し、翌平日休館
交通アクセス
<車>
国道8号線 八幡ICより約2分
北陸自動車道 小松ICより約15分
<公共交通>
小松駅東口よりタクシーで約10分
小松空港よりタクシーで約17分
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