【小松駅周辺エリア】古いものと新しいものに出逢える「北國とおり町」
こんにちは、小松市生まれ 小松市在住の地元ライター・橋本です。
小松駅から歩いて5分のところに、昔ながらの町家が残るストリートがあります。
旧北国街道沿いの西町〜龍助町エリアは「北國とおり町」と呼ばれ、
落ち着いた街並みで、昔ながらの伝統を受け継いだ個性的なお店が多く立ち並んでいます。
歴史ある老舗のお店だけでなく、昔の建物を活用して新たにオープンするお店が増えていたりと、
とても注目されているエリアのひとつです。
今回はその中から四つのお店をピックアップして紹介いたします!
※情報は2024年12月時点のものです
祖父の代から受け継がれる秘伝のタレ!炭火焼豚が名物【 中出精肉店 】
▼ 全国にもファンが多い 人気の唐揚げ
中出精肉店は地元で愛される3代続く精肉店ですが、観光のお客さんにも大人気の商品があります!
それは、航空自衛隊 小松基地内の隊員食堂の定番メニューである唐揚げをメニュー化した「小松基地空上げ」
小松市の食材を使用し、塩麹と酒粕に漬け込み、米粉をまぶして揚げるのが「小松基地空上げ」の定義。
さらに中出精肉店の空上げには小松大麦味噌も使われており、味噌のコクと旨みで箸が進みます。
お肉も柔らかくて、とってもジューシー。
観光のお客さんにはちょっと小腹が空いたタイミングや食べ歩きに。
地元のお客さんにはその日の夕食の一品に・・・。
一度食べるとハマること間違いなしです。
(※「小松基地空上げ」は金土日限定での提供です)
▼受け継がれる伝統の味、こだわりの焼豚
小松基地空上げの他にもお店に出しているものは、すべて店主の中出さん自身が食べて美味しいと思った品ばかり。
その中でも特に思い入れのあるのは、やはりお店の名物である「こだわりの焼豚」だそうです。
祖父の代からずっと継ぎ足しで作る秘伝のタレに長時間じっくり漬け込みます。
焼き窯も、メンテナンスをしながら 今でも大事に使っています。
使用する素材も”石川県”のものにこだわります。
厳選した能登豚、そして炭も能登の職人さんのものを使用しています。
焼豚は、お中元・お歳暮などのご贈答品にもおすすめですよ。
「色んな人たちの思いがこもった物を使わせてもらっている。
その人たちがおるからできる、そのことに感謝して作っている。
自分の作ったもので誰かに喜んでもらうのは何ものにも代え難い喜び。」と話す中出さん。
熱い思いがびしびし伝わってきます。
そんな中出さんに会うためにお店に訪れるお客さんも多いのだとか。
皆さんも是非会いに行ってみてください。
中出精肉店
住 所/ 小松市龍助町1番地
営業時間/ 9:00~18:00
定 休 日/ 月曜日
駐車場/ 2台
※「小松基地空上げ」は金土日限定 17:30 ラストオーダー
12月は繁忙期のため販売はお休みです
注目の新店!小松へ移住した夫婦が営む本格イタリアン【 トラットリア ナリ 】
▼ 小松へ移住した理由
2024年3月、西町にイタリアの郷土料理が味わえるお店がオープンしました。
場所は「みなとや食堂、anikinocurryがあったところ」と言うと分かる方も多いのではないでしょうか。
小松に移住してきた成田智也・茉祐子さんがご夫婦で営みます。
東京の有名店で修行を積んでいたシェフの成田さん。
独立を考え、東京にこだわらず 全国でどこかいい場所はないかと探していたところ 今の物件に出会いました。
青森県出身の智也さんと山口県の茉祐子さん。
特に小松に縁があったわけではないのですが、
お二人が求めていた条件にも合っていたのと、ずっと地元の人から愛されていた飲食店があり、
人々にとって思い入れのある場所だという歴史にも惹かれ、「是非 引き継ぎたい」と思ったのだそうです。
「あたたかいお客様が多くて、この場所でお店ができて良かったと思います」
そう 明るい笑顔でお話してくださった茉祐子さん。
ぶり起こし(※冬の雷のこと。北陸の冬の風物詩)にも びっくりされたとのこと。
冬の季節は雪かきなど大変かもしれませんが、
小松での生活がお二人にとって良きものであってほしいと願っています。
▼ 昼夜どちらも楽しめる本格イタリアン!
ランチタイムは、メイン( パスタ or ラザニア)、 サラダ、フォッカチャ、食後のドルチェ&ドリンクがセットになっています。
今回はトマトベースのパスタをいただきましたが、ラザニアもあつあつで寒い時期にはオススメだそうです。
ディナータイムはアラカルトメニューが味わえます。
予約制で 昼夜ともに品数が楽しめるコース料理も注文可能です。
素敵で美味しいお店が小松に増えて嬉しいです。
皆さんも是非 お店に訪れてみてくださいね。
レトロ建築でノスタルジー感じる中古レコード店【 六可レコード 】
▼ 元・美容室を改装、レトロなレコード店
小松市細工町に県内外からファンも多い、骨董品やレトロ雑貨を取り扱う「古道具 六可」というお店があります。
そこから派生する形で、中古レコード専門店として 2023年4月に新たに龍助町にオープンした 「六可レコード」。
元々は美容室だった建物で、昔の昭和レトロな雰囲気はそのままに。
今の時代には逆に新鮮でノスタルジーを感じるお店になっています。
壁に描かれた黒いレコード盤のロゴマークが印象的ですが、
こちらは縁のあったアーティストの志礼知也氏が手がけたものだそうです。
▼ レコード好き、古いもの好きな方へ
店主の岡田諭さんは、中学生ぐらいの頃にヒップポップが好きになり DJもやるように。
数年前から父親(古道具 六可)の古物商を手伝っており、自分の得意分野で何か役に立てないかと、
お店の一角でも中古レコードを取り扱っていました。
そして 色々なタイミングとご縁があり、お店を開くことに。
六可レコードでの取り扱いのジャンルは
60〜80年代の洋楽&邦楽 ロック、ジャズ
90年代以降のヒップポップ中心のクラブミュージックなど。
店内には、古道具六可のアンティーク品を什器として使っており、
家具などのアイテムも気に入ったものがあれば購入することもできます。
音楽に関する古本も置いてありますよ。
「レコードが好きな人は旅行先にレコード屋あれば必ず寄るんです。
県外からの人が小松に来たならちょっと寄ってみようか、と思ってもらえるようなお店になりたい」と話す 岡田さん。
レコードが好きな方、これから始めてみようと思っている方
是非 六可レコードに訪れてみてはいかがでしょうか。
買取も随時行っておりますので、お家に聞かなくなったレコードがある方は
お気軽に問い合わせてみてください。
六可レコード
住 所/ 小松市龍助町47-2
営業時間/11:00~19:00
※土曜のみ 15:00〜19:00
定 休 日/ 火曜
駐車場/ 有
270年続く老舗ござ店、リニューアルへの思い【 滝本茣蓙店 】
▼ リニューアルへの思いとは
滝本茣蓙店は、日本や多国籍のアンティーク雑貨・家具などを取り扱うインテリアショップです。
販売だけでなく空間デザインも行っています。
270年前にござ屋を開業して以来、民藝雑貨の販売を取り入れるなど
時代の変化ともに少しずつ形を変えてお店を営んできました。
そして 2024年11月末に店舗改装リニューアル!今 新たな展開を迎えています。
25代目・滝本順平さんの長女で店長の辻 奈穂子さんにお話を伺いました。
奈穂子さんは旅をが好きで 20代の頃は主にアジアへの一人旅をよくしており、
旅先では観光地ではないメジャーでないような土地を訪れたり、そこでの地元の人との触れ合いを楽しんでいました。
その中で、自分自身も色んな国の人を小松の地で受け入れていきたい、
より気軽に色んな方に楽しんでもらえるお店づくりがしたいと、ずっと思っていたところ
子育ても落ち着いた頃に新幹線小松駅開業もあり、「このタイミングだ!」と改装に至りました。
▼体験を通して伝える い草文化
今回の改装では新たにワークショップスペースが作られました。
「い草に馴染みない方にも触れるキッカケになってほしい」という思いで、い草を使ったコースター作り体験を行います。
12月にはい草のクリスマスリースやしめ縄飾り作りの講座も開催しています。
地元の方や観光のお客様も ふらりと入りやすい、より人が集う場所を目指して。
ワークショップを通して小松のい草文化を伝えていたら、と思っているそうです。
▼アンティークを活かしたお部屋の提案
滝本茣蓙店ではお部屋の改装など、空間デザインの依頼も承っています。
今回の改装では、お客様がイメージしやすいように 家具を配置したモデルスペースが作られました。
「世界各国のアンティークをミックスすると独自の世界観が出て、面白いインテリアになる。
他にはないインテリアを提案していきたい」と話す奈穂子さん。
改装だけでなくコーディネートのご相談もお気軽にどうぞ。
新しくなった滝本茣蓙店へ是非訪れてみてくださいね。
おまけ:ちょっと珍しいS字クランクのなぞ
龍助町〜西町を繋ぐ急なS字型のクランク。
あまり他で見ることのないような一風変わった作りの道路です。
これは、かつて小松城に攻め入る敵からの奇襲などを防いでいたと伝えれています。
小松城といえば、加賀藩第三代藩主前田利常が隠居地として知られます。
小松高校の敷地内には今も 城跡として本丸櫓台石垣が残っていますね。
利常公は城下町の整備を行い、様々な産業を育成しました。
例えば 小松い草や加賀茶の生産を進めたのも利常公です。
今回の記事で紹介した滝本茣蓙店や、また同町にある長保屋茶舗に繋がります。
ちなみに、「北國とおり町」のロゴマークは クランクをモチーフに作られています。
このように昔からある古い建物や伝統文化を大切に守りながらも、新しいものや考え方を採り入れていき、
次の若い世代へと繋ぐという意味「昔から現代へ、現代から未来へ」が北國とおり町のロゴには込められています。
アクセスマップ
こちらは令和5年度の小松大学 朝倉ゼミの学生さんと町の店主たちで作ったマップです。
「人」にフューチャーした作りになっています。各お店などで配布しています。
今回の記事で掲載した四店舗だけでなく、本当はまだまだ紹介したいお店があります。
面白い店主さんがいて、魅力のあるお店がたくさんあるので、是非、町を歩いてみてくださいね。
- 中出精肉店
- トラットリア ナリ
- 六可レコード
- 滝本茣蓙店
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