小松うどんを堪能できるお店5選
小松市には美味しいグルメがたくさんあります。塩焼きそばや餃子も有名ですが、中でも「小松うどん」は地元民にとっても親しみのあるグルメで、
市内の多くのお店でそのお店独自の小松うどんを楽しむことができます。
今日は小松うどんのルーツと、数あるお店の中でもおすすめのお店を5店舗ご紹介します。
ライター:建部 磯香
小松うどんの歴史について
小松うどんの歴史は古く、なんと300年以上とも言われています。
かの有名な俳人・松尾芭蕉も味わったと伝わっており、『奥の細道』の旅の途中に小松に訪れた際、小松の俳人・塵生(じんせい)が乾うどん二箱を届けたのに対し、芭蕉が「殊に珍敷(めずらしき)乾うどんをありがとう」と書いた返書が残されています。
その後、明治30年(1897年)には現在の小松駅近くに『加登長』といううどん屋が開店。小松うどんはより庶民の味として楽しまれるようになりました。
のれん分けにより店舗を増やしていった加登長ですが、現在小松市内には残っておらず、金沢市でよく見かける「加登長」が、実は小松で誕生した大衆的な「小松うどん」のルーツであることは今ではほとんど知られていません。
明治38年(1905年)には、小松市民にはおなじみの『中佐』が開業。
中佐はその後「本店」や「西店」、「中店」などを開いて計5店舗になり、これらの店で修行を積んだ人たちが、中佐の味にあやかって『中石』『中音』『中定』『中芳』など「中」のついた屋号で独立していきました。こうして、小松は知る人ぞ知るうどんどころとなっていったのです。
小松うどんの定義とは
小松うどんの特徴は、なんといっても細めで程よいコシがある麺と、霊峰白山の伏流水を用い、魚の節や昆布を使ったあっさり味のダシ。
初めて食べた時はその独特の柔らかさと食感に驚きを覚えますが、何度も食べていくうちにクセになっていくのが小松うどんの不思議なところ。
舌触りが良く、つるっとした食感で老若男女食べやすいのも人気の秘密かもしれません。
平成22(2010)年には小松うどんのブランド化を担当する「小松うどんつるつる創研」が誕生しました。
その「小松うどんつるつる創研」が「小松うどん定義8か条」を定め、加盟店はその定義を守って小松うどんを提供しています。
<小松うどん定義八か条>
一、小松市内で製造された麺であるべし
一、手打ち・手打ち風のものであるべし
一、加水量は、小麦粉重量に対して35%w.w以上52%w.w未満を基準とすべし
一、食塩水濃度10%を基準とするべし
一、白山水系の水で仕込むべし
一、出汁は、うるめ、むろあじ、さば節等を主に用い、昆布をふんだんに使いひくべし
一、具材は”じのもん”を出来る限り使うべし
一、こまつの発展を願い、茹で上げるべし
小松うどんにかかせない、カブッキーかまぼこ
小松うどんにちょこんとのっている、可愛いカブッキーのかまぼこ。
カブッキーかまぼこは小松市内のかまぼこ屋『黄木かまぼこ』で製造されており、その愛らしいかまぼこを見る度に思わず心がほっこりします。
小松うどんを味わう際にはぜひかまぼこにも注目して見てくださいね。
小松うどんが味わえるおすすめのお店
味の中石 名代めん塾
小松うどんを支え続けている代表的な製麺所がここ、『中石食品工業』です。
小松うどんの特徴であるほどよいコシの麺を独自開発の機械によって製造をしています。そんな同社の工場に併設されている飲食店が『めん塾』。
連日多くの人でにぎわう人気店です。
同店のうどんは国産の上質な小麦粉と能登半島の浜塩、加賀特産の丸芋を使って白山の伏流水で練り上げたつるつるとしたのどごしの麺を使用。
ダシはウルメ、ムロアジ、サバなどの雑節と昆布に地元産の醤油を加えて色薄く透明感のある味わいに仕上げています。
『めん塾』では製麺所が作るできたてのうどんをリーズナブルな価格で味わえるので、ぜひ一度味わってみてくださいね。
活気ある店内の雰囲気もとってもおすすめですよ。
中佐中店 城南店
小松空港から駅に向かう大通り沿いにあるのが『中佐中店 城南店』です。
こちらのお店では季節の豪華食材を使用した豪華な小松うどんは味わえると評判で、地元の方はもちろん、県内外から訪れる方も多い人気店です。
先述した小松うどんの歴史の部分でもふれた『中佐』のお店の中のひとつで、1914年に大阪府と福井県にオープンしたのが『中佐中店』のルーツです。
1926年には小松に拠点を移し、1984年に現在の城南店がオープンしました。
店内は和風の趣で、落ち着いた雰囲気で食事が楽しめます。
離れの「すず虫庵」は個室になっているので、よりリラックスして食事が楽しめますよ。
こちらが『中佐中店』の加賀丸いもうどん鍋。栄養価が高く、貴重な加賀丸いもを贅沢に味わえる逸品です(季節限定商品)
同店の代名詞である豪華うどん鍋のはじまりのきっかけは、現・会長の三津野豊成さん。
「お客様の五感をくすぐるような、インパクトのある料理を提供してみたかったんです」話してくれました。
どの時期に来ても、その時期の旬の豪華うどん鍋が味わえるとあってリピータ―さんも多いのだそう。
同店のうどん・そばには全てお抹茶・お菓子・デザート付き。(うどん鍋はお抹茶・お菓子・デザート・おじやセット付き)
お食事のスタートがお抹茶から始まるなんてとっても素敵ですよね。
たまには日々の喧騒を忘れて、ぜひ同店でゆっくり食事を楽しんでみてはいかがでしょうか?
中佐中店 城南店
【住 所】小松市城南町119
【電話番号】0761-21-7533
【営業時間】11:00~15:00(13:50L.O.)、17:00~21:00(19:50L.O.)
【定休日】第四水曜・木曜
小松 お多福
石川県ではよく見かける「お多福」。
こちらの『小松お多福』は1970年創業で、小松唯一のお多福です。
同店は小松の旧8号線(現305号線)沿いにあり、連日多くのお客様が食事に訪れる人気のお店です。
同店のおすすめが「鶏南蛮うどん」940円。シンプルながらも安定した人気を誇る定番メニューです。
ダシで煮込む前に鶏もも肉としめじ・ねぎを軽く焦げ目がつくまで炒めて香ばしさを引き出しています。
小松産小麦のユキチカラと北海道産小麦を独自のバランスで配合した多加水熟成麺が、利尻昆布や宗田鰹などをふんだんに使った
すっきり芳醇なダシと合わさって、素朴ながらも美味しい一杯に仕上がっています。
同店ではうどんの他にも丼ものや定食メニューも人気です。
特にカツ丼とうどんのセットは5人に1人が頼むほどの人気なのだとか!ぜひこちらも合わせて味わってみてくださいね。
小松 武兵衛
2023年11月、小松のうどん店に新しいお店が登場しました。
それがこちら、小松市東山にオープンした『小松 武兵衛(ぶへえ)』です。
「小松うどんと蛍米、時々、和菓子」をコンセプトに、こだわりの全粒粉入りのうどんや土鍋ごはん、お菓子が味わえます。
和風の趣のある外観が特徴で、中に入るとびっくり!
竹林を背景にモダンで開放的な空間が広がります。入って右側はカウンター席、左手はテーブル席と広々とした作りになっています。
同店の数あるメニューの中でも人気なのがこちらの「いなりうどん」900円(数量限定)。
美川の京揚げの中に、同店のうどんを閉じ込めた一品で、お箸で割って中からうどんを出して味わうのが何ともユニーク!
幅広い年代の方に人気なのだそうです。
うどんの他にも土鍋ごはんも人気です。同店では小松産こしひかりの「蛍米」を土鍋で注文を受けてから炊き上げるので、
炊き立てでツヤツヤの美味しいごはんが味わえます。
炊き立てのご飯のあまりの美味しさにきっとびっくりするはず!
小松うどん道場つるっと
小松駅の高架下にあるうどん屋が『こまつうどん道場 つるっと』。
駅のすぐそばとあって、学生さんやサラリーマン、地元の人などで連日にぎわう小松うどんの代表的なお店のひとつです。
店員さんの接客も元気で心地よく、お店は活気で溢れています。
そんな同店のおすすめうどんは「勧進帳加賀丸芋磯部揚うどん」(1,150円)
すりおろした丸いもの磯辺揚げに野菜の天ぷらが味わる、見た目も華やかなうどんです。
優しいダシに、天ぷらのサクサク感、丸いもの磯部揚げのふわふわっとした食感が楽しい一品です。
その他たくさんのうどんがあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
こまつうどん道場 つるっと
【住 所】小松市土居原町13-18
【電話番号】0761-23-2217
【営業時間】10:00~15:00
【定休日】月曜(祝日は営業)
アクセスマップ
- 味の中石 名代めん塾
- うどん・そば処 中佐中店 城南店
- 小松 お多福
- 小松 武兵衛
- 小松うどん道場 つるっと
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